京成のデジタル券「旅する佐倉1日きっぷ」 電車と現地移動・食事・お土産もスマホで

京成電鉄は、スマートフォン一つで気軽に周遊できるデジタルチケット「旅する佐倉1日きっぷ」を発売しています。

京成3400形電車(ちゃんこちゃんこ/写真AC)
京成3400形電車(ちゃんこちゃんこ/写真AC)

佐倉市、ちばグリーンバスと共同で発売する「旅する佐倉1日きっぷ」は、京成線の任意の駅から京成佐倉駅までの「往復乗車券」(成田スカイアクセス線を除く)と、現地での移動手段、「食事券」「お土産券」がセットになったおトクなきっぷです。発売期間は2021年4月1日(木)から当分の間です。

佐倉市内での移動手段は、ちばグリーンバスの京成佐倉駅起点180円区間が乗り放題の「フリー乗車券」または、京成佐倉駅前観光案内所で貸し出しを行う「レンタサイクル券」のいずれか1つから選ぶことができます。食事券「選べるごはん券」、お土産券「選べるお楽しみ券」は、それぞれ佐倉市内の提携店舗で提示すると指定メニューと引き換えることができます。そのほか、佐倉市内の提携観光施設で利用中のチケットを提示すると、団体料金で入場・入館できる特典も付いています。

RYDE(東京都渋谷区)が提供するスマートフォン周遊きっぷシステム「TRIP by RYDE」により、デジタルチケットとして発売されます。専用アプリ「旅する佐倉1日きっぷ」をダウンロードし、クレジットカードまたはApple Payでのオンライン決済によりチケットを購入します。有効期間は購入当日限りで、おねだんは1セット3,900円です。1台のスマートフォンで複数枚の購入も可能です。佐倉までの京成電鉄の乗車、バスやレンタサイクルでの移動、飲食店でのお食事や地元のお土産までチケット画面を見せるだけで手軽に利用でき、スマートに旅を楽しむことができます(詳細は下図を参照)。

「TRIP by RYDE」は、ソースコードを記述することなくデジタル周遊チケットアプリを構築することができる、交通事業者向けのプラットフォームです。京成電鉄はこの仕組みを利用し、成田名物「うなぎ」にスポットを当てたチケット「なりたうなチケ」を2020年12月7日(月)から発売しており、「旅する佐倉1日きっぷ」は2例目の導入となります。

【図表で解説】京成 「旅する佐倉1日きっぷ」

なお、スマートフォンを持っていない方向けに、京成トラベルサービス各営業所で紙チケットの「旅する佐倉1日きっぷ」(1セット4,070円)も発売されます。紙チケットは事前購入も可能です。

佐倉市は観光地としてのPRとMaaS(Mobility as a Serviceの略)に力を入れています。佐倉城址や武家屋敷などが残る佐倉藩11万石の城下町・佐倉市は、日本遺産「北四都市江戸紀行〜江戸を感じる北総の町並み〜」に認定されています。国立歴史民俗博物館やDIC川村記念美術館、佐倉市立美術館、塚本刀剣美術館といった文化施設も充実しています。また、市内にある印旛沼周辺には豊かな自然が残っており、サイクリングなどのアクティビティが楽しめます。印旛沼観光の拠点となっている「佐倉ふるさと広場」では、チューリップやひまわり、コスモスなど季節ごとに花を楽しむことができます。

佐倉ふるさと広場で開催される「チューリップフェスタ」(muffinmiho/写真AC)
佐倉ふるさと広場で開催される「チューリップフェスタ」(muffinmiho/写真AC)

京成グループは今回の取り組みにより佐倉市との協力を強め、「交通」を通じて地域観光を盛り上げる企画を両者で検討していくとしています。